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People Story
2024.05執筆
中内莉呼さん
People Story
2024.05執筆
キャスト:レストラン

中内莉呼さん

就労継続支援A型事業所「バリューラボフクロウ」
Profile
中内莉呼さん

大阪府出身の25歳。軽度の知的障害。「ル・クロ」の就労移行施設を経て、2019年より就労継続支援A型事業所「バリューラボフクロウ」にて勤務。現在は放課後デイサービス「ル・クッカー」のサポートを中心に行っている。2023年より実家近くのグループホームに入居し、自立への第一歩を踏み出している。

料理を仕事にするなんて、想像もしていなかったけれど

高校卒業を前に、いくつかの施設で実習に参加してみた莉呼さん。その中で「ル・クロ」で働こうと思った決め手は、スタッフやキャストのやさしくほがらかな雰囲気でした。

「みんな気兼ねなく話しかけてくれるし、職場に活気があるのがいいなと思って。仕事の指導もやさしくてわかりやすかったので、ここでならがんばって働けるかなと思いました」。

それまでも人並みに料理は好きだったものの、実家で少々台所仕事を手伝うぐらいで、まさか仕事にするとは想像もしていなかったそう。けれど持ち前の真面目さでレストランの厨房仕事をがんばっているうちに、ある支援員から「A型も行けるんじゃない?」と背中を押されます。その支援員が、偶然にも高校時代に進路指導でお世話になった人だったこともあり、2019年に就労継続支援A型事業所「バリューラボフクロウ」に移ることを決心。

「A型に移れば労働時間は増えますし、仕事内容もどうなるのかな、という不安はありました。もともとここに入る時も、うちの母からは、私が本当に飲食業で働けるのか?って心配されていたぐらいですし。でもA型に移ろうと思う”という話を家でした時、母は“それで莉呼のやりたいことができるなら、莉呼に任せる”って言ってくれたんです」。

ここで出会えたやりがいと、新しい夢

まだ慣れない頃は、ブライダル当日の目の回るような忙しさに、もう無理!とパニックになったこともあったそう。でもA型に移って初めてお給料をもらった時は、「これが自分で稼いだお金なんだ」といううれしさで、胸がいっぱいになったといいます。

「自分で働いて得たお給料で、好きな服を買ったり、友だちとお出かけしたり。そういうことができるようになってよかったなと思っています。最近では母も、“莉呼ががんばっているおかげで、ママも前向きに変われたよ”って言ってくれています」。

最近は、放課後デイサービス「ル・クッカー」の仕事を中心に行っており、子どもたちを迎える準備をしたり、子どもたちと一緒に料理をしたりするのを楽しんでいます。

「昔から子どもと関わる仕事がしたいと思っていたので、ある支援員さんに、“ル・クッカーに興味ある?”と言われた時は、やった!という思いでした。子どもたちが、莉呼シェフ!って呼んで手をつないできたり、くっついてきたり、そういう瞬間は本当に可愛くて癒されます。いつか保育園のようなところで、子どもに料理を教える仕事ができたらいいなっていうのが、今の私の夢です」。

グループホーム生活で踏み出した、自立への第一歩

入所して5年、少しずつ着実にステップアップしてきた莉呼さんですが、2023年秋には実家を出てグループホームに入居。自立への第一歩を踏み出しました。

「以前から、25歳までには家を出て、ひとり暮らしを経験したいと思っていたんです。でもいきなり全部の家事を自分でするのも大変だと思い、母とも話し合って、まずグループホームからということになりました。今は20代から60代までの女性4人で共同生活を送っています。みんなおだやかな人ばかりですし、同世代の20代の女の子もいるので、すっかり慣れて快適に暮らせています。次の目標としては、30歳ぐらいでひとり暮らしができるようになっていたいなと思っています」。

自分で買った好きな服でおしゃれを楽しみ、時には友だちと映画や食事に出かける。そんな日常の喜びを手に入れた莉呼さん。信頼できる家族や友だち、職場の仲間に囲まれながら、これからも一層充実した毎日を送ってゆくのでしょう。

中内莉呼さん
中内莉呼さんが所属している
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※2024年05月時点
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