Contact Contact
Menu
People Story
2024.05執筆
西村 瑞稀さん
People Story
2024.05執筆
キャスト:レストラン

西村 瑞稀さん

就労継続支援B型事業所「ユニバーサル・ラボ」
Profile
西村 瑞稀さん

奈良県出身の21歳。自閉スペクトラム症をもち、小〜中学校は支援学級で過ごす。高校時代にル・クロの放課後デイサービス「ル・クッカー」に参加したことがきっかけで、調理の仕事に興味をもつ。高校卒業後、短大の製菓衛生士コースで学んだのち、2023年4月に入所。趣味は絵や詩を書くこと。

「ル・クッカー」で味わった楽しさに背中を押されて

もともと料理が好きだった瑞稀さんは、高校時代にたまたま母親と訪れたコンサート会場で、放課後デイサービス「ル・クッカー」のことを知り、参加するようになりました。「ル・クッカー」では、小学生から高校生までさまざまな年齢の子どもが集まり、プロの料理人や支援員のサポートを受けながら、みんなで一緒に料理を作って過ごします。

「その体験が楽しくて、いつかここでお仕事したいなって思ったんです。短大に通っている間も、その思いは変わりませんでした」。

奈良に自宅がある瑞稀さん。短大卒業後の進路を考える際には、地元の福祉作業所でも体験実習に参加。そこも楽しくて魅力的だったという瑞稀さんですが、それでもなお「ユニバーサル・ラボ」を選んだ理由は、職場の雰囲気のよさでした。

「ここならみんなと協力してお仕事ができるなと思いました。それに作業内容もわかりやすくて、たとえばポルボローネは5g量ってからコロコロ丸めて冷やしましょうとか、手順が覚えやすくて安心でした」。

「働く」ことを通して、少しずつ広がっていく世界

満員電車が苦手という瑞稀さんですが、すでに高校時代から、電車を乗り継いで母親と一緒に週に1回「ル・クッカー」に通っていたため、通勤に慣れるのは早かったとか。ふだんは4階作業所でのお菓子づくりが中心ですが、2023年秋からは火曜日のランチタイム限定で「フクロウレストラン」も始まったため、2階のホールに出て料理を運んだりすることもあります。

「ホールの仕事も、全然緊張せずに楽しめています。いろいろと仕事の幅が増えて、楽しいです」。

思い出深いのは、秋に「ル・クッカー」と「ユニバーサル・ラボ」が合同で行った秋祭り。みんなでフランクフルトやたこせんを売ったり、スーパーボールすくいやコイン落としをして楽しみました。瑞稀さんの両親もこのお祭りに訪れ、瑞稀さんの働いている姿を見て「がんばってるね」と言ってくれたそうです。

「あとは、ムッシュが番組に協力したドラマ『厨房のありす』の撮影現場を見学できたことも思い出に残っています。こんなところにも関わっているんだなとムッシュを尊敬しました」。

「ありがとう」の気持ちを忘れず、仲間も、自分も、大切に

プライベートでは絵を描いたり詩をつくったりするのが好きという瑞稀さん。幼い頃から、好きなアニメの名場面を、クマやパンダ、うさぎなどの動物に置き換えて絵で再現していたそう。自作の絵本を、身近な支援員にプレゼントすることもあるそうです。

またこんなこともありました。アドベンチャーワールドの“レストランジャンボ”に体験実習に行き、ふだんとは違う仕事にみんなで協力し合って取り組んだある日。一人ひとりの仕事が一皿の料理となってお客様の元へ届くことに喜びを感じた瑞稀さんは、その日の気持ちを詩に書きました。

「毎週金曜日のキャストミーティングで、みんなに伝えたいことがある人が、手を挙げて発表する時間があるんですが、そこで私はその詩を発表して、みんなに感謝を伝えました。入所する前から、いつかは周りの人に私の絵や詩を見てもらいたいと思っていたんです」。

小学生の頃から、「自分より他人優先」を意識してきたという瑞稀さんですが、最近は自己主張も大事だと思うようになりました。わからないことやむずかしいことは、抱え込まずに口に出すようにしているといいます。

「これからも周囲と協力し合いながら、がんばれる人になっていきたいです」。
そんなふうに、しっかり前を見て語ってくれる瑞稀さんでした。

西村 瑞稀さん
西村 瑞稀さんが所属している
就労継続支援B型事業所「ユニバーサル・ラボ」を詳しく見る
※2024年05月時点
募集サイト
Back to List